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2019年度カナダ語学研修13日目「帰国」

2019.7.22

中・高共通関連

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研修団は、7月18日に日本へ帰ってきました。疲労や時差の影響があり、時間があればあっという間に眠りましたので、投稿が遅れてしまいました。すっかり回復した気になっていましたが、今日も帰宅すると知らず知らずのうちに眠りに落ちていました。まだまだ本調子には戻っていないようです。帰国後初日の出勤は、少し動揺しました。日本の交通ルールを今一度整理してからでないと、運転が恐ろしくなってしまいました。カナダでは、バスやホストファミリーの自動車からの景色を随分眺めました。それらが私の頭の中をいまだに支配しているのです。それでも、ホストファザーよりは落ち着いた上手な運転ができました。それでは、最終日の様子を振り返ります。

フェリーに乗船しました。ついにバンクーバー島を去ります。出航してからしばらくは船内を散策している姿を多く見ましたが、眠っている生徒もいました。大きなフェリーで、揺れも少ないので、安心して眠ることができます。

こちらの2人はあまりお疲れではない様子です。左の生徒は行きのフェリーではほとんど寝ていたので、帰りは眠らずフェリーを満喫しようと考えていたようです。フェリーの満喫とは。

フェリーは目的地に到着しました。我々はバスでバンクーバー国際空港を目指します。生徒たちは、魔法が解けたように眠りに落ちました。貸切バスという安心感も作用したことでしょう。

バンクーバー国際空港に到着しました。先住民の血を引く彫刻家が、動物と人間の共存をテーマに彫ったブロンズ像だとのことです。大きなカヌーの上に、カナダに生息する動物たちと人間が乗っています。この像がとにかくかっこいいのです。記念写真を撮りました。

私たちが邪魔なくらいかっこいいので、我々排除版も掲載します。異彩を放っています。

手荷物検査を済ます。そうして、搭乗ゲートの位置を確認した後、1時間30分ほどお土産を見る時間ができました。忘れていた誰かへのお土産を調達したり、小腹を満たしたりしました。うどんを食べている生徒の姿もありました。フライングです。

生徒たちは疲れの影響もあり、早めに搭乗ゲートに集まりました。搭乗開始を待ちます。

さすがにお疲れの様子ですが、カメラを向けると仕上げてくれます。お見事。

離陸しました。途中、外は明るいにもかかわらず、機内が暗転しました。眠りなさいということのようです。無理でした。外が明るいのを知っていると、騙されないぞと言わんばかりの反骨精神が芽生えてしまったのです。私を欺くことはできない。1時間ほど経つと、機内食が提供されました。チキンばかり食べていたので、ビーフをお願いしました。久しぶりのビーフは、チキンより圧倒的な旨みを備えていました。これがビーフか。ビーフの再発見。離れると大切なものの価値に気付くものです。牛さんいつもありがとう。

途中、「キャプテンマーベル」という映画を見ました。何度も飛行機が撃墜される映画でした。本当に、これでもかいうくらい撃墜されました。とても嫌な気分になりました。どぎまぎしました。恐ろしい気分が最高潮に達したタイミングで、変な声を出してしまいました。飛行機の撃墜があまりにリアルで、衝撃的なものだったのです。ひとまず映画を一時停止し、私の変な声がもたらした周囲への影響を確認します。無害だったようです。お咎めなしです。私もカナル型イヤホンをつけて耳が密閉されていたので、自分の声がどれほどの大きさだったのか知れません。

そうこうしているうちに、2度目の機内食の提供がありました。チキンばかり食べていたので、ポークを選びました。豚の生姜焼きでした。衝撃的な美味しさでした。ところで、生姜焼きに紅生姜が乗っかっていましたが、これは正しい使用法でしょうか。生姜醤油の味付けがされた豚肉の上に、紅生姜が置いてあります。果たして、紅生姜の存在意義は、乗せる手間をしのぐことができるでしょうか。紅生姜に批判を浴びせながら、美味しくいただきました。

往路と同様、水が入ったペットボトルを片手に暗闇を歩いてやってくる客室乗務員に怯えながらのフライトとなりました。もうすぐ到着という折に、成田空港の滑走路が混雑しているとの機内アナウンスが入りました。20分程度上空を旋回し続けました。迷惑を被ったわけですが、旅のタイムリミットが伸びて少し安心しました。それだけ、この語学研修は私にとって大切な時間でした。

ついに日本に戻ってきました。飛行機の搭乗口を出て、機内空調の恩恵から放たれた瞬間、ねっとりした空気が肺のすみずみに付着しました。驚くべき湿気が、さわやかで鮮やかなカナダの余韻をべちゃべちゃに塗りつぶしていきます。旅は終わったと悟りました。

荷物を受け取り、入国手続きを済ませ、帰還しました。成田空港第1旅客ターミナルに到着です。

田中校長や国際交流委員長の早川教諭をはじめとする教職員、多くの保護者の皆様、JTBの島田さんが、私たちを迎えてくれました。解団式を行いました。田中校長と早川教諭より挨拶があり、生徒代表挨拶に移ります。我らがリーダーからは、とにかく早く休んで明日からの生活に切り替えようといった趣旨の言葉が述べられました。くよくよ研修を振り返ることはせず、見事に前向きな言葉で締めました。私もはっとしました。

最後に2019年度カナダ語学研修団で記念撮影をしました。これをもって、JTBの長谷さんともお別れです。出国から帰国に至るまで、私たちを導いてくださいました。旅の案内に留まらず、生徒一人ひとりの考えに関心を持ってくださり、たくさんお話をすることができました。長谷さんの登場により、愉快な雰囲気がもたらされることが頻繁にあり、生徒たちはとてもいい影響を得たように思います。何はともあれ、一緒にゲラゲラ笑っていた印象が非常に強いです。カナダの語学研修に対する熱い思いを語り合ったこともありました。この研修に対して特別な思いを抱いてくださっているのは、私にとって大きな喜びでした。楽しく充実した時間をありがとうございました。大変お世話になりました。研修団はこれにて解散です。お疲れ様でした。

さて、今年度のカナダ語学研修はこれにて幕を閉じるわけでありますが、最後に参加生徒より研修の振り返りを預かっていますので、以下に紹介します。


K.S.(中3男)

カナダに行って、西洋の文化や価値観を知って、理解することができました。
また、僕の英語のヒアリング力が向上したと思います。
機長が喋っている内容が少しわかったりしたので、改めてカナダに行って良かったです。

 

K.W.(高1男)

この語学研修を通して僕は多くのことを学ぶことができましたが、その中で僕が1番大切だと思うことは何事にもチャレンジするということだと思います。これからも多くのことに積極的にチャレンジしたいとおもいます。この語学研修はとても自分にとっていい経験になりました。自分的にはとても上手く言った語学研修だと思います。この経験を生かしてこれからも頑張りたいです。

 

T.F.(高1男)

語学研修を通して僕は、少しは成長できたのかなと思います。カナダに行く前は、英語に対してすごい後ろ向きで日本人なのになぜ英語をしなければならないのかと不満を持っていました。しかしカナダに行ってその考えが変わりました。英語を喋れればもっとたくさん話せたのにと後悔したくらいです。しかし反省する点もありました。ホームステイ先にいたカナダ人2人のことについてです。ホームステイ先には高校生のカナダ人が2人いたのですが、まともに喋ったのは最終日の3日前でした。それまでは、挨拶しかしてなかったのでもっと前に話せていればと思っています

 

R.K.(高2男)

このカナダの語学研修を振り返って、僕は普段では到底味わえない経験ができたと思っています。
このような機会でないと別の国の文化に直に触れることは出来ないですし、違う言語を使う家族と一緒に暮らすことなど日本では出来ない経験です。
これからこの2週間で学んだことを生かして、何事にも積極的に取り組んでいけたらいいと思っています。

 

K.I.(中3女)

私は今回のカナダ短期留学を通していろいろな経験が出来ました!
中でも1番心に残ったことは一緒にアクティビティなどに参加してくれていたよしこさんが本当に英語が上手で「上手ですね!!」と言ったらよしこさんが「学生時代は全然英語が出来なかったんだ〜」という意外な答えが返ってきたんです!私は今英語がかなり苦手です…ですがそんな私でも頑張って勉強すれば英語が軽々話せるようになるかもしれないという勇気を持たせてくれて本当に嬉しかったです✨
他にも数え切れないほどいろいろな経験をさせていただき、一生の宝物になりました!!!!
カナダ🇨🇦で出会った全ての人達に感謝です☺️
本当にありがとうございました!

 

H.A.(中3女)

語学研修を終えて
カナダに行ってよかったです。本当に心の底から思えました。はせさんやかなさん、よしこさんに出会えたのはもちろん、Mariannaさんやすごく親切なバスの運転手さん、Gordon先生、バディのMikaさんとMarcus、友達ができたと喜んでくれた現地の方、ボディーショップの店員さんなどすごく優しい方々に出会えてすごく幸せでした。ただ英語力が上がっただけでなく一期一会の大切さを改めて再確認でき、”しあわせ”という4文字で表していいのか迷うほど充実した濃い約2週間を過ごすことができました。貴重な経験をさせてくれた母にすごく感謝です。
最初に書いた決意表明の通り、行く前の自分よりも英語が話せるようになれるよう自分なりに努力をしたり、カナダに一緒に行った先輩方とも話せたりし、最高の思い出を作ることができました。
引率をしてくださった原田先生、約2週間ありがとうございました。

 

N.Y.(中3女)

カナダへ語学研修に行ったことでたくさん学ぶことができました。それはもちろん英語だけではなく生活面なども成長できたのではないかと思います。ホストマザーやVIECの方や添乗員の長谷さん、そして原田先生、、、
数えきれないくらいのたくさんの人に出会いお世話になりました。
色々な人に感謝しながら生活できました。
そして、一番感謝したいのは家族です。こんな貴重な経験をさせてくれた家族に感謝感謝です。
今回の語学研修で学んだこと感じたことを忘れずに、これからの生活に活かせるように頑張ります!

 

W.U.(高1女)

12日間のカナダ語学研修が終わりました。最初は消極的で誰かが何かするのを待って行動を始めていましたがこれではだめだと思い途中からは自発的に行動することが出来ました。これも支えてくれた先生方、ホストファミリー、友達、両親のおかげです。この素晴らしい体験をこれからの生活に活かし積極的に色々なことにチャレンジしていきます。

M.H.(高1女)

私は今回のカナダ語学研修を通して、会話をしようとする姿勢がとても大事だと改めて思いました。短い研修期間でしたが、伝えようとする気持ちが強ければ、それが相手に伝わり、その思いに答えてくれることを体感できました。

今の英語力ではカナダの方と十分な会話ができませんでしたが、これからも勉強を続け、英会話力を磨いていきたいと思います。言葉も生活習慣も現地のやり方に合わせながら生活するので大変でしたが、沢山の貴重な経験ができました。


読んでいて嬉しくなる言葉ばかりです。生徒の旅の充実こそが、私の第一の喜びです。彼らは大きく成長しました。正直に申し上げますと、出発前は研修に対して不安がありました。参加生徒同士の繋がりが希薄であるとともに、フェアウェルパーティーの打ち合わせの参加率も芳しくありませんでした。11人の少数研修団であるにもかかわらず、結束が不十分であるのは、重大な問題でした。ところが、彼らはカナダで日を重ねるごとに、良好で強力な協力関係を築いていきました。1人ではなく、複数人である意義を体現してくれたと言っていいでしょう。生徒の表情や行動、主体性を追うのが私の毎日の楽しみでした。彼らの成長を誰よりも近くで目撃できたことを光栄に思います。全員が研修団の一員として、積極的にコミュニケーションをとり、変化を恐れず真剣に学び、お互いを尊重し受け入れる姿勢を身につけていったのです。このような変化をもたらした要因は、優れた研修プログラムと、素敵な人々との出会い、そして何より、生徒自身が持っていた能力にあるでしょう。今では、この生徒たちを引率できて、幸せだったと思っています。

成長にはまず、目指すべき地点と、そこに到達するために必要な能力に関する「気づき」を得る必要があります。カナダ語学研修は、「気づき」の宝庫でした。毎日挑戦の連続で、私たちは日々、何が通用して何が通用しないのかを自覚させられました。この「気づき」は、変わろうとする動機に満ちていました。そこへ、無理なく変化を課す環境を整えてくれた魅力的な研修プログラムが後押しをして、我々は自らに変化を求め、成長を希求することが叶ったのです。

また、カナダではとにかく人の優しさに触れました。ホストファミリーに限らず、現地スタッフの方、添乗員さん、ビクトリアの街の愉快な人々との出会いが、優しさに満ち溢れていました。優しさに包まれながら、失敗を恐れず挑戦できる舞台が、ビクトリアにはありました。多くの方々の助けを得ながら、私自身にとっても充実した研修とすることができました。たくさんの優しさに触れ、自分ももっと人に優しくなれるような気がしました。研修の目標は、たくさん失敗をすることでした。宣言通り、多くの失敗をしてきました。フェリーで完食不能だったハンバーガーをバスでむさぼったり、アパレル店員の機嫌を損ねたり、飛行機撃墜映画を機内で鑑賞したり、などです。挙げればきりがありません。どの失敗も宝物であり、失敗してしまった自分さえも愛してあげることができた気がします。人の優しさに触れることで、たった一度の失敗に人格を滅ぼすほどのダメージがないことを知ります。支えてくれる人がいれば、必ずそこから立ち直ることができます。カナダ語学研修は、失敗から安心して改善に向かわせてくれる、人々の温かさに満ちていたと繰り返し申し上げておきます。

「気づき」や失敗からの改善こそ、生きた学びです。生徒も有益な「気づき」や失敗を繰り返し、貴重な生きた学びを数多く経験したことと思います。そうした学びを、今後の生活に活かしてほしいと思います。素晴らしい経験をした皆さんは、今度はそれを周囲に還元する番です。学んだことを糧に、周囲に良い影響を与えられる人になってください。

この辺りで終わろうと思います。カナダ語学研修の引率をしました、原田と申します。私が書いていた記事を読んでくださり、ありがとうございました。カナダでは朝方まで執筆をすることが続いていましたが、読者の皆様の存在が私のモチベーションになりました。また、ビクトリアという街の面白さに触れるほど、私の記事を書く手は止まらなくなってしまいました。庭にチキンが5羽いるだけで、報告したくなりました。それは冗談として、研修参加生徒のご家族には、語学研修中はできる限り生徒への連絡を控えていただくようお願いしておりました。単身で研修に向かうことにやはり大きな意義があるからです。しかし、ご家族も不安でしょうから、こちらがそのようにお願いする以上は、筋を通さなくてはなりません。私なりに考えた結果、お子様の様子を知っていただくために、HPの記事を充実したものにするべきだと感じました。ご期待に添えたか分かりませんが、少しでも現地の様子を知っていただき、楽しんでいただけていましたら幸いです。私に素晴らしい機会を与えてくださった全ての皆様に感謝し、報告を終わります。

こうして今日も、私はホストファミリーから貰ったメープルシロップの消費方法について考えるのです。

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