学校教育では,知・徳・体の三者を教科にまとめ学習指導と呼び,日常の学習指導を通して,人間形成を行うことを目標とする。
1.学習指導の方法
(1) 本校の学習指導の最重点目標は,学力の向上である。しかも,本校は,大学進学希望者が大多数をしめているので,全クラス進学コース一本のクラス編成にして,学力の徹底した充実をはかっている。学力は一朝一夕にして向上するものではないので,生徒に対し,つねに自主的に学習に励むように厳しく要求し,指導にあたっている。
(2) 学力の向上を強調することは,これまでしばしば知育の偏重で,人間形成に欠けると批判されてきた。けれども,それは知・徳は合一であって,知育の徳育性を無視した批判であるといえる。なぜならば,知育を無視して,人間形成は成り立たないからである。
(3) 本校の教育課程は,教育基本法に基づいて編成されているが,その実施にあたっては,学問上の基礎を築く目的と,また大学進学準備教育のために,最も計画的,かつ効果的に授業配当がしてある。
(4) 付属中学校の教育課程も,高校と同じ主旨で編成され,特に中高一貫教育をすることにより,中高別の無駄を排し,英語・数学・国語などの諸教科については,大学入試との関連性を重視し,その実力を充分に養うよう配慮している。
2.学習上の留意点
本校の学習指導の最重点目標「学力の向上」を期するには,生徒の自主的学習が何よりも大切であり,合理的,能率的な学習であることが必要である。生徒は次の2点に,特に留意すべきである。
(1) 予習第一主義の学習。
もちろん教室における授業に全力を集中して学習することが基本である。教室における学習を,より効果的にするには,家庭における予習・復習が大切である。特に予習に重点を置くべきである。予習をすると,どこが理解できるか,どこがよく理解できないか判然とする。そこを授業で教わることによって,本当に理解することができる。予習し,自主的に調べたことと,授業で教わったものとが合っていたときのよろこびは,たとえようがない。それは予習して授業にのぞんだ者でないと味うことができない。そこに勉強の楽しさがあり,進歩がある。先生に教え方があると同時に,生徒には教わり方がある。その教わり方は,予習(下調べ)をやってくることにより体得できる。
(2) 教科書を完全にマスターする。
特に受験勉強する者で,教科書の学習を軽視して,参考書によって勉強しようとする者がある。教科書はいうまでもなく,最も必要とする知識を精選し,系統的に配列してあって,基礎的なものから応用面にわたっている。教科書を軽視することは,授業を軽視することになる。教科書は徹底的に学び何一つ疑問のないように学習して,はじめて学力は向上する。もちろん参考書も必要である。必要な参考書は学習担当の先生から指示されるが,参考書の学習が,学習の基本であると誤解してはならない。実力は,授業を中心とした学習,教科書を徹底的に学習することによって得られる。